令和元年の今年の5月は10連休。毎年聞かれるこの時期特有の「5月病」を介護の視点から考えてみました。
「頑張っている自分にご褒美」という言葉をよく耳にします。一方で、それを後ろめたく思って我慢をしている人もいます。
仕事を持ちながら、子育てもし、介護に携わっている方にとって毎日が時間との闘い。自分をケアしたりましてや美容に時間をかけることができれば別のことに時間を使いたい、と思うこともあるのではないでしょうか。
しかし、実際介護が始まると身体的な負担だけでなく、精神的な疲れも重なり、介護疲れを感じる方も多くいらっしゃいます。近くに頼れる親戚がいる、とか近所や地域の助けを求められる環境であればまだ良いのですが、現代社会では介護は周囲から孤立しやすいという現状です。「介護うつ」や「介護放棄」という言葉もニュースなどで耳にすることも多くなりました。
「自分は大丈夫」と思っていてもいつ、そういった危機に自分が陥ってもおかしくはありません。介護される方だけではなく、誰しもが頑張りすぎていては心がポキっと折れてしまうことはあります。
時間がなかなか取れないほど忙しい人ほど本当は一番ケアが必要な人なのです。近頃ではそういった認識も広まりつつあり、エステや美容室でも介護の知識を持ち、直接的な施術での癒しだけでなく、心から寄り添う心のケアも目指して勉強をしている、または取り組むお店も増えてきました。
「高齢者対応講座」など短時間で公的資格が取得できるような講座も構築されるようになり、¹サービス従事者が以前よりも気軽に知識をつけ高齢者や介護をする側の知識を学ぶ機会も増えてきました。直接体に触れられることは科学的にも癒しになると言われていますが、人の言葉や心遣いにより癒され、力が湧くこともあるのではないでしょうか?
また、意外に知られていないのが美容室でのシャンプー。忙しくて、または疲れていて髪を洗うのが億劫な時、ぜひシャンプーだけの美容室利用をお勧めします。一般の方は「美容室でシャンプーだけだと嫌がられるのでは」と思う方が多いのですが、実際には美容室側はウェルカム。自分なりの癒しを見つけることで気持ちから健康に過ごしていただきたいです。
¹高齢者対応講座は広島県広島市中区大手町にある特定非営利活動法人日本ホリスケア協会による資格。https://academy.holiscare.or.jp/