ある調査によると高齢者の6~7割が、爪の変形、魚の目やタコ、外反母趾やハンマートゥなど何らかの足のトラブルを抱えていることがわかっています。また、むくみや冷え、筋力低下などで歩きにくさを感じている人も多くいらっしゃいます。
 しかし、多くの人は小さな病変を見逃してしまったり放置してしまい、重症化させる可能性があります。
 その背景には以下のことがあるようです。

 爪の変形、魚の目やタコ、外反母趾やハンマートゥなどは、軽度のうちはほとんど痛みを感じません。高齢になると感覚が鈍くなるためさらに見逃しやすくなります。それに加え、足に何らかの違和感があっても「年だから」「病気ではないから」と放置してしまいがちです。
 また、糖尿病や認知症で皮膚感覚が鈍磨して見逃してしまい、重症化してしまうこともあります。

 それらの原因は、加齢による筋肉や骨の衰え、神経細胞の減少、皮膚の変化、動脈や静脈の劣化、慢性疾患による影響などです。むくみや冷えも、これらにより起こります。

 痛みやかゆみを伝えられない、見逃したまま放置し、歩行に支障をきたすほどになって気づくこともあるようです。
 予防するには日々の観察、爪や足底の衛生維持、皮膚の保湿、血行促進等が有効といわれています。